中国のベジタリアン(ベジタリアン考 その3)

月末の仕事でアップアップでふつうの記事をアップできず、、、なので書きためてたおかたい記事を。
シリーズにしてたつもりのベジタリアン考、前回は、インドのベジタリアンについてまとめたのですが、すでに1ヶ月以上過ぎてました。
今回は、中国に目を向けてみたいと思います。

台湾台北旅行187   台湾台北旅行186


 精進料理の始まり

日本の精進料理は、中国の仏教・禅宗から伝わってきたもので、さらに遡れば、元はインドなのです。
もともとお釈迦様は、僧が労働することを禁じていました。
労働が所有と蓄財につながるからだそうです。
また、田畑を耕せば、土中の虫を殺すことになり、不殺生の戒律を犯すことにもなります。
そのため、インドでは、托鉢が行われ、タイでも僧侶の托鉢は日常の光景となっています。
でも日本や中国ではあまり見かけないと思いませんか?

中国の禅宗でも、当初はお釈迦様のお教えどおり、托鉢での自給自足をめざしておりました。
しかし、僧が増え過ぎたのと、修行に適した場所が人里離れた寺だったりして、托鉢に頼るのは無理がありました。
インドやタイに比べ、寒いというのもあったのではないでしょうか。
そこで苦肉の策として、お釈迦様の戒律の解釈をちょっとかえて、僧の命を守るという名目のもと、労働を仏道の修行とし、掃除、洗濯などと共に料理も修行の一つとしたのでした。

ただ、料理を認めることで、僧がうまいもんばかりを求めるようになってはいけないと、ここは厳しく規律を定めようではないかと、肉や魚を食べない、ニンニクやネギなどの五葷と呼ばれる精がつくものは食べない、という精進料理が始まったとされています。
五葷を食べないのは、球根類を食べることが命を奪うことになるからという説や厳格な菜食者には刺激が強すぎるからという説もあります。

ちなみにお釈迦様は、厳格なベジタリアンではなかったそうで、肉を食べているのが確認されています。
無用な殺生は禁じておりましたが、托鉢に肉が入っていたとしても食べていたようです。
「自ら殺したもの」「自らのために殺されたもの」「自らのために殺された疑いのあるもの」の三種の不浄肉でなければ食べてもいいことになっていたようです。


台湾台北旅行040   台湾台北旅行032


 中国のベジタリアン

中国語では、ベジタリアン食を「素食」「菜食」「素斎」などと呼んでいます。
日本の精進料理と同じような気はしますが、できあがった料理を見ると、なんかちょっと違います。
日本は、素材本来の味を活かした料理が多く、それが一般人には味が薄い粗食だの、或いは逆に敷居が高いというイメージになっているのですが、中国(香港、台湾を含む)は、いわゆる「もどき」料理が盛んで、見た目で楽しめ、一般庶民の間にも広く食されています。
台湾では、素食は日常食で、卍マークの看板が素食専門店の目印だとか。
高級レストランから屋台に至るまで数多くあり、中でもブッフェ式のお店があちこちにあって人気なのだそうです。
もどき料理は、素肉、素魚、素鶏などと呼ばれ、湯葉や豆腐、麩や蒟蒻を使って、肉や魚の見た目だけでなく、食感までもそっくりに作ってあります。
一応、建前としては、原材料からダシに至るまで、動物性成分は一切使わず、五葷も避け、化学調味料も使用していないということになっています。

上海の有名な精進料理の店を訪れたことがありますが、出てくる料理のそっくりさんぶりに、最初は、ただただ感動! 蟹玉は蟹と卵を使った料理にしか見えず、焼き鴨はそのまんま肉が焼かれた色合いと風味、ハムもイカも海老も、そのものにしか見えませんでした。
でも、食べすすめるうちにあまりの油っこさと得体の知れなさに妙な抵抗を覚え、食べ終わってからは、素のままの野菜をバリバリ食べたいと強く思いました。

肉の味を知らない、あるいは食べずに何年も過ごしている僧が肉もどきを食べて喜ぶとは思えません。
そもそも美食や満腹を求めてはいけないという戒律に反します。
もどき料理がこれほど発展したのは、タイのギンジェーのように、一時的に宗教や習慣のせいで制限をさせられた一般人の救いとして始まったようです。
もちろん健康にいいということも意識されたでしょう。
何か料理屋が技を競い合って、食べる方も面白がって発展したようにも思えます。
それにしても、動物質への執念を断ち切るということは、それほどまでに難しいことなのでしょうか。

台湾台北旅行077   台湾台北旅行078


 もどき料理の良し悪し

一番の問題は、油いっぱいの調理法です。
動物質を食べられないかわりに、油でコッテリした満足感をだすようです。
次に問題なのは、野菜があまり使われていないということです。
もちろん、基本が大豆や小麦、芋ですから、動物質を食べるよりはずっといいのですが、健康を考えたときには、それで満足してはいけないということです。

これらの点に気をつけるなら、みなさんの中でも病気で食事制限を受けているという人は、もどき料理を取り入れるのはいいのかもしれません。
肉を食べないと食事した気にならないというメタボのお父さんに、お母さんがこっそり料理に混ぜるとうい手もありでしょうか。
添加物の有無をチェックして、油を控え、野菜もしっかり食べるということであれば、おすすめします。
タイでももどき料理はスーパーで売っていますので、興味のある方は探してみてください。
市販のものは、そっくりさん度がやや劣りますが、ソーセージや鶏肉などが売られています。
日本でも缶詰の製品が増えてきています。

台湾に行かれる機会がある方は、ぜひ、卍マークのお店を探してみてください。
あるいは、中国や香港でも「素食」と書いたお店がたくさんあります。
モノは試しで、一度は、もどき料理を食べてみるのもいいでしょう。
そこでシンプルな野菜のおいしさに気がつくかもしれません。


台湾台北旅行079   台湾台北旅行080




ご訪問ありがとうございました。励みになりますので、応援のクリック2つ お願いします。

にほんブログ村 料理ブログ 野菜料理へ       人気ブログランキング(イチゴ)


関連記事
スポンサーサイト

コメント

トラックバック