インドのベジタリアン(ベジタリアン考 その2)

「胃の1/3が固形の食べ物、1/3が液体、1/3が空間という比率で食事をするべきである」
「真の栄養は、正しい種類の食べ物を正しい飲み物とともに、正しい分量を正しい時間に、正しい友人たちと正しい場所で、正しい心のあり方で食べることである」


20111013インド02これは、アーユルヴェーダの教義だそうで、うううぅっ、、、わかっちゃいるけど、、、という神妙な気分になるのですが、「正しい友人たちと」というところがいいなあと思ったり…。
なんか、インド寺のお祭りを見学してすっかりインドかぶれ!?
今年の年末は、インドに行ってこようかなぁ~とちょっと思案しております。
趣味は旅行と言っているのだから、いつかは行かなきゃとやや義務感のように思い続けておりますので、そろそろこの義務感から解放されたいというのもあります。

さて、シリーズでお届けしますベジタリアン考、今回は、インドのベジタリアンについて書いてみます。
(写真は、昨年以前のナブラトリーのお祭りなど、意味なく挿入してまいります。)


 インドのベジタリアン

タイでもインド人がたくさんおり、インド料理レストランもあちこちにあります。
インド料理の店のほとんどは、ベジタリアン料理をきっちり分けています。
それだけベジタリアンが多いということでしょう。
先日、イタリアン・ベジタリアンの店に入りましたら、インド人があちこちに座っているのを見て、一瞬、店を間違えたかと思いました。
馴染みの日本食屋も、ベジタリアンインド人がよく来ると言っていました(日本料理店にベジメニューは少ないのですが…)。
世界中のインド人は、インド料理に限らずベジタリアン食を求めてさまよっているようです。
それだけグルメだということでもあるでしょうが・・・。

インドの国立栄養学研究所によりますと、90年代初めには、菜食主義者が国民の54%もいたそうです。
2人に1人とは、すごい数字ですね。
ただし、近年の調査では、31~36%にまで減っているそうで、やはり欧米の影響を受け食が変化しているようです。
それでも3人に1人がベジタリアンです。
残りの6~7割も牛や豚が出ることはありませんので、肉を常食しているという感じではないでしょう。
他の国をみても、これだけベジタリアンの割合が多いところはなく、台湾10%、イギリス9%、カナダ4%、アメリカ2.5%となっています。


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 インドのベジタリアンと宗教

インドは、約8割がヒンズー教徒ですが、ご存知のように牛は、絶対に食べません(インド人が牛を食べるようになったら地球環境が大きく変化するような気がします)。
また、ヒンズー教徒のうち、上位のカーストは、肉食をしません。
彼らは、動物の肉や脂やゼラチンなど、動物を殺して得られる食材は使用せず、卵も使いません。
ただし、乳製品は、動物を傷つけることはないということでよく利用されます。

さらに少数ではありますが、ジャイナ教は、もっと厳しい戒律をもっています。
虫を殺すことになるので農業も避け、虫が火に入るので火を使った料理もせず、植物を殺さないために球根類の野菜を食べることまで避けています。
蜂蜜も蜂を殺すことになるので食べないのだそうです。

ヒンズー教にしろ、ジャイナ教にしろ、基本的な教え「アヒムサー(不殺生)」の思想に基づいています。
サンスクリット語で「傷つけない」を意味し、アヒムサーの実行は、霊性修行の基本的な条件なのです。

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 インドのベジタリアンと健康

インドのベジタリアンは、あくまでも宗教的な理由、あるいは文化として根付いたものであり、特に健康に気を遣ったものではないようです。
実際にベジタリアンレストランにいるインド人を見ても、決して健康そうな感じはしません。
「ベジタリアン=健康」ではないということを身をもって証明してくれているかのようで、よくあれだけ太れるものだと驚きですね。
彼らの食事は、豆や穀類、ナッツなどを多用し、油たっぷりで、食べる量がけた違いのようです。
国民の3割がベジタリアンなのに、野菜の消費量が、世界で比較して特別に高いわけではありません。
平均寿命も62.25歳とネパールやイラクとあまりかわりません。インフラの問題などもありますので、単純に食事の問題ばかりではありませんが、それにしても低いですね。

あと、よく言われるのは、中国人や昔の日本もそうでしたが、太っていることが金持ちの証だと、特に結婚した女性が痩せているのは、旦那のメンツにかかわるとも思われておりました。
タイで会うインド人に肥満が多いのも裕福な人が多いからかもしれません。
せっかく彫りが深く美人揃いのインド女性なのに、なんともモッタイナイ話しです。
もっとも最近は、貧乏人こそ肥満が多いという傾向が出て、健康志向のベジタリアンも増えているそうですから、スタイルがよくて美人の女性が増えることを期待したいですね。

インドでベジタリアンの宗教的な哲学に健康志向を加えたのが、ヨガやアーユルヴェーダです。
これらは、肉食は攻撃性と神経症を増大させる刺激的な食べ物とみなし、菜食主義を唱えています。

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 ヨガ

ヨガは、タイでも日本でも世界中でファッション感覚のフィットネスのように行われておりますが、もともとは宗教的な修行の一つでした。
ヨガによる心身の鍛練で肉体を制御し、精神統一を行うことで、解脱、宇宙とつながり神と結合することをめざしています。
そういえば、マレーシアの国家宗教見解協議会が、ヨガはヒンズー教の要素を含んでいるからと、イスラム教徒に対して禁止するという御触れを出しておりました。
現在、幅広く親しまれているのは、身体の鍛練の部分であり、宗教的要素は、だいぶ、薄まっているかと思うのですが、許せないものなんでね。
このヨガでは、ラクト・ベジタリアンを推奨しています。
つまり、動物質、卵を食べず、乳製品はOKとしています。
もっとも厳しく規制したり、我慢したりしなくても、ヨガを極めていくと自然に食の好みが変化するのだそうです。
逆に菜食にすると、ヨガをやっていても体が楽だと感じます。体が浄化されることによって、人によっては、宇宙につながりやすくなると言います。

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 アーユルヴェーダ

アーユルヴェーダというのは、インドの伝統医学で、約5000年前に始まったとされています。
「生命を守る知識」「生命の科学」という意味で、単に治療をするだけでなく、健康であるための知恵や知識を授けるものなのです。
予防・治療の一環にヨガも取り入れられています。
よくエステの広告などでおでこにオイルをたらたら流している写真を見かけると思いますが、あれも一部といいますか、なんちゃってアーユルヴェーダという感じですね。
アーユルヴェーダでは、もっとも大事なのは食べ物であり、「最高の薬は食べ物である」「病気は間違った食事によるもの」と教えています。
アーユルヴェーダの古い経典にも、食事に関する多くの記述があります。
正しい食というのがその人の体質にあったものであり、細かい規則も多いのですが、インド人が本当に実行していたら、もう少し違った国になったのではないかと思ってみたり・・・。



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